8年前の3月11日 午後2時46分・・・
調布星美幼稚園では、年長組の卒園感謝会が終わり片付けの真っ最中でした。
突然、強い揺れが発生し、年長児とその保護者、幼稚園の職員が遊戯室の机の下に身を隠したり、棚を抑えたり・・・それぞれが身を守りながら、全員で園庭に避難しました。
幸いケガ人はいませんでしたが、今までに経験のない強い揺れに泣き出す子どもや、我が子を慌てて探す保護者の姿に「何が起こったの?ただ事ではない…」と感じたのを思い出します。
あれから8年・・・あの時遊戯室にいた子ども達は4月から中学3年生になります。
私達にとっては、あっという間の8年ですが、被災地の方々にとっては「まだ8年」なのかもしれません。
さて、年中組では「カトリック東京ボランティアセンター」からの依頼を受けて、東日本大震災追悼行事で並べられる「灯ろう」の絵を描くことになりました。
震災の時には、まだ生まれていない子ども達ですが、被災地で活動を行っていた職員から話を聞くと真剣な表情。
写真で地震の様子や追悼式の様子を見る子ども達。
園バスに乗っている際に津波で流され命を落とした子ども達がいる・・・建物や乗り物が次々と流されてしまう津波の力を知り、驚いている子もいました。
灯ろう作りでは、大切な家族・友達を亡くし、今も悲しんでいる人に思いを寄せながら絵を描いた子ども達。
悲しんでいる人が笑顔になるようにと…人気絵本に出てくるキャラクターを描いたり、
自分の笑っている顔を描いたり、花や星、好きな物を紙いっぱいに描いたり…
中には、遊園地の絵を描き、”天国でも絵と同じような遊園地で遊べますように”と思いを込めて描く子もいました。
子ども達が描いた灯ろうは、宮城県山元町花釜区 「みんなのとしょかん広場」と・・・今回、この灯ろうの絵を描くに辺り、震災の状況を伝えるきっかけとなった「ふじようちえん」等、数箇所で行われる追悼式で光を灯されるそうです。
↑ みんなの絵はこんな形になりました!
この取り組みを通して、被災地の方々に思いを届けるはずが…子ども達の純粋な心に、私達が力を貰ったような気がします。
大切な機会を与えて下さったことに、心より感謝しています。
被災地の皆さんに、子ども達の思いが届きますように・・・